新築・築浅物件を売却するときに押さえておきたい8つのポイント

新築・築浅物件

「新築を買ったばかりだけど、ライフプランが変わって売却したい」
「新築を買ったけど、転勤になって家族で引越しすることになった」

 

こんな悩みや疑問にお応えします。

新築や築浅物件は、「工夫をしなくても高く売れるだろう」と考える人が多いです。実際、築年数の古い中古の物件に比べると、築浅物件は高く売れます。
ただし、新築・築浅なら必ずよい条件で売れるわけではありません。

好条件の物件でも、売却プランを間違えると、かえって「条件がよすぎて怪しい」「築浅の割によい物件ではない」と判断され、売れ残ってしまう可能性もあるので注意が必要です。

そこで今回は、新築・築浅物件を売却する際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

記事の信頼性
監修者:毎日リビング株式会社 代表取締役・宅地建物取引士 上野 健太
不動産業者としての実務経験を活かし、売主の立場で記事を監修しています。
このサイトから多数の査定依頼を受けています。(NHK・経済誌の取材実績も)

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「家を手放す理由」を明確にしておく

新築・築浅物件を手放す際に重視してほしいのが、「売却の理由」をきちんと説明できることです。

不動産は高額な商品なので、簡単に売買されるものではありません。マイホームを購入したら、自分たちで長年住みつづけるのが一般的なので、「新築・築浅物件が売りに出されている」だけでもある種の異常事態なのです。
そのため、多くの買い主が、「とんでもない問題点が隠れているのでは」という疑いを持ってしまいます。

一般的な中古物件も、「元の住民が深刻なご近所トラブルを起こしている」「近所に反社会的組織の人間が住んでいる」「近くに騒音トラブルを起こすご近所さんがいる」など、何らかの瑕疵(住まいの問題点)があるとなかなか買い手を見つけられません。

新築・築浅物件の場合、住まいの状態がよいからこそちょっとした疑念が「買うのをやめておこう」という判断につながってしまうため、「前向きな理由で売却している」ことを伝えて、買い手を安心させることが重要なのです。

たとえば、「家を買ったあと急きょ転勤・転職することになった」といった理由なら、買い手も安心してくれるでしょう。

ただ、ポイントとして覚えておきたいのが、「たとえマイナスの理由で家を手放す場合も、売却する理由は隠さない」ということです。「近隣住民との折り合いが悪い」「入居前に離婚することになった」など、よくない理由による売却でも、「事情があって売却を決めた」ことが分かれば説明次第で納得してもらえます。

不動産売却では、情報を隠すことでかえって不利になるケースが多いです。家を売るときは、プラスのものであれマイナスのものであれ、不動産を手放す理由を正直に買い手へ伝えることをおすすめします。

参考:マンションの売却理由は伝えるべき?必要性や答え方を徹底解説

便利な設備や家具・家電を残しておく

リビング
購入者にとって、あったらうれしい3つの設備

  • エアコン
  • おしゃれなLED照明
  • こだわりの家具(造作収納など)

住宅設備を残しておくと、スムーズに売却しやすくなります。
新築・築浅物件のように、査定額の高い物件を売る場合は、いかに相手の「ほしい」という気持ちをくすぐるかが重要になってきます。

しかし、家のなかに家具も家電もない状態だと、多くの人は内覧をしても「そこで生活している自分」の姿を想像することができません。その点、食器や家具・家電、エアコンなどの設備をあえて残しておけば、「新居で暮らす自分」をイメージしやすくなるため、購入を決断してもらいやすいです。

とくに、注文住宅などで間取りや仕様にこだわっている場合、新居のために用意した備え付けの収納や設備は、できるだけセットで売却しましょう。
造作家具などは、寸法を新居に合わせているので、次の住まいへ持っていってもそのまま利用できないケースが多いです。

重たい荷物を運ぶと引っ越し費用もかかるため、無理に家具・家電を持ち出すくらいなら、引越し費用をまかなえるくらい新築・築浅の家を高く売る工夫をしましょう。

参考:不動産を売却するとき設置しているエアコンはどうすればいいの?

新築・築浅物件を売るときは内覧対応で差をつけることが大切

内装

インターネットで手軽に物件情報を比較できるようになった現代では、差別化が非常に重要です。
新築・築浅物件でも、近隣に同様の条件を備えた物件が売り出されていれば、価格や建物の状態、立地などの差で売れ残ってしまいます。

そこで重要になってくるのが内覧対応です。不動産のように高額な資産を購入する人は、価格や間取りなどである程度物件を絞り込み、内覧をしてから購入するかどうかを考えます。

もし、内覧をしたときに「思っていたより家が汚い」「マンションの共用部分が荒れている」といったマイナスポイントが目立つと購入しません。
逆にいうと、内覧時の印象がよければライバル物件より条件面で劣っていても挽回することができます。

具体的な対策としておすすめなのは、住まいの掃除です。とくに、内覧者が厳しくチェックする水回りは、ピカピカに磨き上げておきましょう。
ただし、素人の掃除では、隅々まで掃除がいきとどかない場合もあります。そんなときは、ホームクリーニングを頼んで、プロに家を掃除してもらうのがおすすめです。

また、多少予算をかけてでも家を高く売りたい場合は、「ホームステージング」も検討してみましょう。
ホームステージングとは、売り出す物件に家具や家電などを運び込み、まるでモデルルームのような空間を作る手続きのことです。現在使っている家具・家電を引き上げ、プロの業者からレンタルした素敵な家具・家電を設置して物件の魅力を引き立てれば、ライバル物件よりも魅力的な内覧対応ができるでしょう。

新しさや維持費の安さをアピールする

新築・築浅物件を売る場合は、建物や設備の良さを積極的にアピールすることをおすすめします。マンションでも一戸建てでも、持ち家を購入した場合、住まいの維持・管理に必要な費用は自己負担です。

多くの住宅は、基本的に築10年から15年ごとに水回りや外壁塗装などが劣化するため補修工事が必要になりますし、築年数の古い家はあちこち不具合が出てくるので、細々としたメンテナンス費用も高くなってしまいます。

その点、新築・築浅物件は、お金のかかるメンテナンスの時期が訪れるまでの猶予が長いメリットがあります。

築5年で100万円の補修費が必要になる家と、築10年で100万円の補修費が必要になる家なら、より長くマイホームで暮らしたい人は当然、前者を選びます。

相見積もりを取る

複数の業者から同じ条件で見積もりを取る(査定依頼する)行為のことを、「相見積もり」と呼びます。
売却物件の見積もり額は、あくまでも不動産会社が考える、「おそらくこれくらいの金額で売れるだろう」という目安です。
実際には業者によって査定額が変わってくるため、頼んだ査定結果が本当に信用できるとは限りません。

実際、「あくまでも目安である」ことを盾にして、より多くの契約を取るためにあえて甘い査定(高額査定)をしている業者も存在します。

しかし、複数の業者から同じ条件で査定をお願いすれば、査定額の相場を把握可能です。平均が分かれば、高すぎる査定額を出している怪しい業者への依頼も避けられます。

基本的に問題がない限り、不動産は相場より極端に高く売れたり安く売れたりするケースが少ないので、「相場」に合った査定を出してくれる不動産会社を見つけましょう。

どれだけ早く売りたくても相場より安くはしない

一軒家

新築・築浅物件は、どれだけ売り急いでいても、相場より値下げしないことが大切です。
売り手の立場になると不思議に感じるかもしれませんが、一般的に相場より明らかに安すぎる商品は、「安い理由」がないと売れ残ってしまいます。

不動産は、基本的に高額です。苦労して購入した高いマイホームを、あえて安く売りたいと考える人はまずいません。
高く売りたいはずの不動産を値引きして売るということは、損をしてでも売りたい物件である、または値引きをしないと売れない問題アリの物件であるという評価につながってしまうのです。

また、安易に交渉相手からの値引きに応じると、どんどん相手の要求がエスカレートしていく可能性もあります。値引きをして得をするのは不動産の買い手側だけですし、いったん下げた価格は元に戻せません。

値下げをしても交渉がまとまらなかった場合、「価格を下げたのに売れ残っている物件」という悪評がついてしまいます。不動産売却では、値下げせずに売れる金額を探りましょう。

参考:マンション売却時の値下げタイミングや値引き交渉の対応方法を解説

不動産売却はできるだけ時間をかける

不動産売却は、一期一会の取引です。条件の合う相手がいれば、すぐに売り出してもトントン拍子で売却が決まります。
しかし、状態のよい新築・築浅物件でも、「ほしい」と思っている購入希望者と出会えないと売れません。

売却にかける時間に余裕がないと、条件の悪い買い手と出会っても妥協して売却することになってしまいます。
少しでも高く、または売り手の満足できる条件で新築・築浅物件を売りたい場合、最低半年は時間をかけるのがおすすめです。

一般的な不動産売却手続きには、半年から1年ほどの時間がかかります。「3ヶ月で売る」と期限を区切るとよい買い手に巡り会う可能性が低くなりますし、2年3年と時間をかけすぎると交渉を断るケースが増えて売れ残ってしまうので、家を売る場合は半年から1年で手放せるように準備をするのがおすすめです。

参考:【不動産売却のスケジュール】家を売却するのにかかる期間はどれくらい?

ホームインスペクションを利用して買い手の不安を軽減する

新築・築浅物件を少しでも高く売りたい場合は、住宅の状況や補修にかかる費用の目安などを第三者機関に調べてもらう、「ホームインスペクション」を利用しましょう。

築浅でも築30年の古い住宅でも、大半の中古不動産購入者は、「本当にこの家を買って大丈夫なのか」「購入後に深刻な問題点が出てきたらどうしよう」という不安を覚えます。

建設工事の様子を眺めて、自分で工事が手抜きされているかどうかチェックできる新築住宅と違って、中古物件は基礎や屋根裏などの現状が分かりません。
しかし、ホームインスペクションで「住宅のここには問題がない」「ここに問題があるものの○万円でこういう工事をすれば住みつづけられる」といった住宅の状態を保証してもらえば、購入希望者の不安を軽減できます。

参考:【宅建業法改正】建物状況調査(インスペクション)説明が義務化

新築・築浅物件売却のコツを押さえて高く売却しよう:まとめ

比較的高く査定してもらえる新築・築浅物件も、売り出し方によっては買い手がつかず、売れ残ってしまうため注意が必要です。
多くの人は、うまい話を見るとつい裏になんらかの事情があるのではないかと疑います。

ただでさえ金額の大きな不動産の売却では、少しの疑念が「この住まいはやめておこう」という判断につながってしまうため、注意が必要です。

売却理由を説明したり、ホームクリーニングやホームステージングを利用したりして買い手の不安を軽減し、よりよい条件でマイホームを売却しましょう。

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