離婚を考え始めたら・・・準備すべき10のこと

性格の不一致や暴力・不倫・借金など、離婚に至る理由は様々。
残念ながら夫婦関係が修復不可能だと思ったら、お互い前向きに新しい未来へ歩むために離婚を決意することは大切です。そして決意をしたら速やかに離婚の準備を進めましょう。
離婚は大きなパワーを必要とします。この記事では、離婚の準備をどのようにすすめたらいいのかについてまとめました。

離婚したい理由をまとめる

離婚の準備をするためには、まずはなぜ自分が配偶者と離婚したいのか、その考えをまとめることが重要です。

なぜなら、自分から離婚を切り出す際には相手に納得してもらうための明確な理由が必要になるからです。

例えば「性格の不一致」は離婚理由のひとつとしてよくあげられますが、残念ながら離婚理由として法律で認められていません。
法律で離婚理由として成立するのは下記5つです。

  • 不貞行為
  • 悪意の遺棄
  • 失踪
  • 精神疾患
  • 重大な事由

離婚の理由がこの中に含まれていると立証できれば早めに離婚をすることができます。漠然とした離婚理由は相手を納得させられず、離婚の協議や裁判が長期化してしまうおそれがあります。

相手の合意を得て早めに離婚を成立させるためにも、自分が離婚したい理由をまとめたノートを作っておきましょう。

参考:離婚の切り出し方に迷った時に読んでほしい7つの方法

離婚のきっかけになった証拠を集める

離婚の理由をまとめながら離婚のきっかけになった証拠も集めておくと、離婚の準備がスムーズに進みます。特に離婚理由が配偶者の不貞や暴力である場合は、不貞の現場写真を撮影したり、暴力が発生した状況を記録したりする証拠集めが必須です。

一人では証拠集めが難しい場合は弁護士や探偵の力を借りても構いません。相手から暴力を受けた際には、医師から発行してもらった診断書も証拠になります。
写真やビデオなどの映像、テープレコーダーなどの音声は離婚のきっかけになった証拠としてとても有効です。

証拠を集める時に最も重要なことは、必ず離婚を切り出す前に集めておくことです。離婚を切り出した後から証拠を集め始めると、相手が隠ぺいしてしまうなど予想以上に証拠がまったく集まらない場合があります。
離婚を切り出す時は、あらかじめきっかけになった証拠をきちんと揃えておきましょう。

親権を取る準備をする

離婚の準備の時、重大事項のひとつが子どもの親権についてです。親権は同居している保護者の監護態度に問題がなければ、同居している保護者が有利になります。
もし親権を取りたいと考えているなら、離婚を前提に別居するときは子どもは決して置いていかないことが重要です。

親権を取りたいがために子どもを騙して配偶者から引き離したり、同居を無理強いすると親権獲得に不利に働くので注意して下さい。

参考:親権ってなに?親権の内容を5つのポイントで解説!

養育費の請求準備をする

離婚の準備で親権を考えている場合は、養育費についてもきちんと準備しておきましょう。たとえ離婚して親権がどちらになっても、子どもにとっては両親であることに変わりはありませんし、成人するまでは養育の義務があります。

養育費請求は相手の源泉徴収票や給与明細など収入がわかるものを集めて準備しておきましょう。しかし、養育費は請求しても必ず希望通り支払いがされていないのが現状です。
後述しますが、最終的な手段として児童扶養手当についても調べておきましょう

離婚調停や裁判になった時を想定する

協議離婚はお互いが同意したら離婚が成立し費用があまりかからないため、離婚方法としては最も簡単です。
しかし、子どもの親権や養育費請求、また家庭内暴力など離婚理由が深刻でお互いの同意を得るのが難しい場合は、離婚調停や裁判になる可能性があります。

裁判になると1~2年ほど時間を要しますし費用もかかります。離婚理由・親権・養育費など自分の希望を考え、それをふまえて自分の離婚が調停や裁判になった場合を想定しましょう。
さらに、費用対策のためにも節約しながら貯金を始めましょう。

離婚後に暮らす物件を探す

離婚の準備は離婚成立後の生活を考えて行いましょう。例えば、離婚後に生活する物件を探すのも生活を考えていく上でとても重要です。
相手が出ていく場合は必要ありませんが、自分が出ていく場合は物件もきちんとチェックしましょう。

家賃・間取り・周辺環境を確認するのは大切ですが、親権を持った場合は子どもの学校までの距離や学区域も考慮しましょう。
両親の離婚で子どもは環境に左右されます。知らず知らずのうちにストレスを与えないようにして下さい。

離婚後に必要な仕事を探す

離婚の準備をする時は、生計を立てるための仕事も探しておきましょう。これまで主婦として家庭に入っていた方は仕事は早めに見つけておくことが大切です。

特に女性は、離婚後にそれまでの生活とは一転して貧困にあえぐ人も多くいます。経済力を身につけることは今後の生活を豊かにするためにも必要なことです。
離婚の準備の中でも重要事項としてまずは仕事を探すようにして下さい。

詳細は後述しますが、これまで専業主婦であった人がすぐに仕事を見つけるのは難しい場合もあります。もし離婚後もすぐに仕事が見つかりそうにない場合は、生活保護や児童扶養手当など行政が行う補助制度についても調べておきましょう。

離婚するまでに必要な費用を貯金する

これまで述べてきたように離婚の準備は費用が多くかかります。協議離婚で話がまとまればいいのですが、調停や裁判になると離婚問題が長期化するのは避けられませんし、離婚理由が深刻なものだったり納得のいく結果にしたい場合は専門である弁護士を雇う可能性が出てきます。

弁護士を雇う費用がどうしても捻出できない場合は「法テラス」から費用を借りることもできます。どのような助成があるのかチェックしながら最低限の離婚費用は用意しておきましょう。

参考:日本司法支援センター「法テラス」

離婚後の財産分与を考える

離婚する際には、夫婦の共有財産も詳細にリストアップしておきましょう。婚姻中の財産は共有のものとして折半できます。専業主婦は収入がないから、財産は働いて収入を得た夫のものだと考える方もいますがそれは間違いです。
例え相手がそう言ったとしても決して受け入れてはいけませんので注意して下さい。

それでは、共有財産にはどのようなものがあるのでしょうか?
例えばプラスの財産であれば

  • 不動産
  • 自動車
  • 満期になった保険金
  • 貴金属

などが挙げられます。一方でマイナスの財産は、

  • 消費者金融からの借入
  • 住宅ローン
  • 自動車ローン
なども共有されます。離婚になった際は、これらの財産をどのように処理するのかも重要になってきますので、弁護士と相談して理不尽な結果にならないように注意しましょう。

参考:共有名義の不動産ってどう売ればいいの?売却時の注意点について

離婚後に受けられる助成について調べる

離婚の準備をしていると、離婚の理由を裏付ける証拠を集めたり、訴訟のために弁護士を雇ったり、別居のために離婚成立前に家を出たりするなど、予想外の出費が出てくることが予想されます。

もちろん納得のいく結果を出すために先に述べたような貯金などの用意は必要ですが、離婚成立後には一時的に生活が苦しくなることもあります。そんな時は、離婚後に受けられる助成についても調べておきましょう。

例えば、親権を取っても相手から養育費をもらうことができない場合は児童扶養手当をもらうことができます。以前は母子家庭だけが付与されていた児童扶養手当ですが、平成22年からは父子家庭も対象になっています。

離婚後の勤務先探しも離婚の準備として必要ですが、どうしてもすぐに仕事が見つからない場合は最終手段で生活保護を受けることもできます。

離婚で大切なのは経済的に自立することですが、どうしようもない場合は行政の助けを借りるのも一つの手段です。自分ですべてを背負いこんでしまわずに、助成のことについてもある程度は調べておきましょう。

離婚にはしっかり準備が必要!

今回は離婚の準備に必要なことについてまとめました。離婚をするのは想像しているよりもパワーを多く消費するため、精神的に大きな負担がかかります。離婚の準備を怠ると思ったより調停や裁判が長期化してこじれることも。

一度離婚を決めたら、お互いの将来やお子様のためにもスムーズに離婚をすすめたいもの。ご紹介したものは細かいですが、それらをきちんとまとめることで今後の展開が大きく変わります。ぜひ参考にして下さい。

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