机上査定の結果を見て、「いよいよ不動産会社に家を見に来てもらおう」と決めたあなたへ。
訪問査定は、単に家を綺麗に見せる場ではありません。実は、私たち宅建士や不動産会社のプロは、「家の見栄え」よりも「その価格で成約させるための動かぬ証拠」を探しに来ています。
「プロは具体的にどこを見て、どうやって価格を計算しているのか?」
「査定額を少しでも上げるために、売主ができることは何か?」
今回は、一般の売主様は決して知らない「訪問査定の真実」を徹底解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたは不動産会社と対等、あるいはそれ以上の知識を持って査定に臨めるはずです。
記事の信頼性監修者

宅地建物取引士上野 健太
不動産業界での豊富な実務経験に基づき、徹底して売主様の立場に立った客観的でフェアな情報を発信しています。
不動産一括査定・活用のアドバイザー
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目次
建物・室内の「メンテナンス履歴」と「隠れた資産価値」
プロは壁紙の少しの汚れよりも、「目に見えない構造部分や設備がどう維持されているか」を重視します。
なぜなら、これらは買主が購入後に「追加リフォーム費用」として最も気にするポイントだからです。
① 住宅設備の交換時期は「最重要」
特に築10年〜20年の物件では、以下の設備の更新履歴が査定額を左右します。
- 給湯器・コンロ・食洗機: 交換から3年以内であれば、その分を査定額に上乗せできる根拠になります。
- 水回りのコーティングやクリーニング: 専門業者によるメンテナンス記録があるだけで、「大切に住まわれてきた家」という強力な付加価値がつきます。
② 「見えない部分」の証明書を用意する
戸建てであれば「シロアリ点検・防蟻処理の記録」、マンションであれば「長期修繕計画書」と「直近の修繕履歴」を必ず用意してください。
プロは、「次に住む人が、あと何年安心して住めるか」を計算しています。この資料があるだけで、根拠のない「指値(値引き交渉)」を跳ね返す武器になります。
「眺望・日当たり」の希少性と「五感」に訴える周辺環境
これは地図や図面(机上査定)だけでは絶対に分からない、訪問査定最大のチェックポイントです。
① 「抜け感」と「プライバシー」の相関
例えば、マンションなら、「向かいのビルと視線が合わないか」「バルコニーからの開放感がどれだけあるか」をmm単位で確認します。
図面では「2階」でも、実際に行ってみると「目の前が公園で永久に日当たりが確保されている」という場合、プロは相場より5〜10%高い査定を出すことができます。
② 騒音・振動・臭気の「リアル」
- 騒音:近くに救急指定病院がある、電車の音が反響するなど。
- 臭い:飲食店が1階に入っている場合の排気など。 これらはマイナス要因に見えますが、プロは「それを踏まえた上で、どういうターゲット(例えば忙しい単身者など)に売るか」を考えるために確認しています。
収納の「有効容積」と「生活動線」の機能美
意外かもしれませんが、プロは「収納の多さ」よりも「使い勝手の良さ」を見ます。
① ターゲット層が満足する収納か
- 3LDKなら:子育て世代を想定し、ベビーカーが入る玄関収納や、部活動の道具が入るクローゼットがあるか。
- 1LDKなら:キャリーケースや趣味の道具が収まる奥行きがあるか。
参考:マンション売却のコツを4つの間取りごとに徹底解説【宅建士監修】
② 「動線のスムーズさ」が価格を支える
「キッチンから洗面所への移動が短い」「ゴミ出しの動線が良い」といった日常の利便性は、内覧時に買主の「決定打」になります。
プロは訪問時に自ら歩いてみて、「この家は売りやすい(=高くても買い手が付く)」という確信を得ようとしています。
権利関係の「物理的確認」とトラブルの芽(特に戸建て)
戸建てや土地の場合、プロは家の外側を非常に念入りにチェックします。
① 境界標の確認
隣地との境界杭(ピン)が全て揃っているか。これが1つでも不明確だと、売却前に「確定測量」が必要になり、数十万円のコストがかかる可能性があります。
参考:土地売却における「測量」の必要性や流れ・費用について徹底解説
② 越境(えっきょう)の有無
隣の家の木の枝がこちらに入っていないか、あるいは自分の家の雨樋が隣の敷地に出ていないか。 「そんな細かいことまで?」と思うかもしれませんが、これを見落としたまま売り出すと、契約直前でトラブルになり破談になります。
ここを厳しく見る担当者こそ、あなたを守ってくれる有能なプロです。
参考:不動産売却時のトラブル【越境編】事例を知って事前に回避しよう!
売主様の「売却動機」に潜む、成約へのヒント
実は、家そのものと同じくらい重要なのが、売主様へのヒアリングです。
① 「なぜ売るのか」が戦略を決める
- 買い替え(住み替え):次の家のローン開始時期が決まっているなら、スピード重視の価格設定が必要。
- 資産整理・相続:時間をかけてでも、最高値で買ってくれる人を待つ戦略が可能。
② プロは「あなたの味方」になれるかを見ている
訪問査定の場は、いわば「売主様と不動産会社の相性確認」です。
「この売主様は家の長所をしっかり教えてくれる」
「協力的な関係が築けそうだ」
と感じれば、担当者の熱量は上がり、販売活動(レインズへの登録や広告作成)にも力が入ります。
【宅建士が教える裏技】訪問査定の評価を10%上げる3つの準備
ただ家を見せるだけでは勿体ない。プロの評価を引き上げる「仕掛け」を紹介します。
- 「不具合」を自分から正直に話す「実はここの建具の建付けが悪くて…」と先に伝えてください。プロは「この売主様は誠実だ。これなら安心して買主に勧められる」と判断し、心理的な「売りやすさランク」が上がります。
- 「夜の魅力」や「季節の魅力」を写真で見せる 査定は昼間ですが、「バルコニーから見える夜景」や「春に満開になる近くの桜」の写真を担当者に見せてください。それがそのまま広告のキラーカットになり、査定額の加点対象になります。
- 「近隣の住人」のポジティブな情報を伝える 「お隣は静かなご家族ですよ」「自治会がしっかりしていてゴミ捨て場も綺麗です」といった情報は、データには載らない最高のアピール材料です。
まとめ:訪問査定は「最高値を引き出すためのプレゼン」
訪問査定は、あなたが不動産会社から「評価を受ける場」ではありません。
あなたがプロに対して、「私の家にはこれだけの価値があるんだ」とプレゼンする場です。そして、そのプレゼンを最も真剣に聞き、形にしてくれるパートナーを見つけるのが、HOME4Uのような一括査定サイトの役割です。
一社だけの言い分を信じるのは危険です。 まずは複数のプロを自宅に招き、彼らの「視点」をぶつけ合わせてみてください。そのプロセスこそが、あなたの売却を成功へと導く唯一の道です。
あなたの家の「本当のポテンシャル」を、今すぐプロの目で確かめてもらいませんか?











