熟年離婚で家を売るべき?老後資金を守る不動産処分の全戦略

熟年離婚

「長年連れ添った末の離婚。この家はどう分ければいいのだろう」
「住み慣れた家を離れるのは不安だが、一人で維持していける自信もない」

子育てが一段落し、第二の人生を歩もうとする「熟年離婚」。その際、最大の争点となるのが「自宅の扱い」です。

若い世代の離婚と異なり、熟年世代の不動産売却には、「老後資金の確保」「公的年金との兼ね合い」「健康上のリスク」といった、より深刻で現実的な問題が複雑に絡み合います。

安易に「思い出があるから」とどちらかが住み続ける選択をすると、数年後に生活が破綻する「老後破綻」のリスクを招きかねません。

今回は、宅建士の視点から、熟年離婚において損をしない不動産処分の方法と、老後資金を最大化させるための戦略を徹底解説します。


記事の信頼性
監修者
上野 健太
毎日リビング株式会社 代表取締役
宅地建物取引士
上野 健太
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熟年離婚特有のハードル:住宅ローン完済か、未完済か

熟年離婚の場合、まずは住宅ローンの状況を正確に把握することから始まります。年齢的に「残りの現役期間」が短いため、ローンがあるかないかで戦略は180度変わります。

① ローンが完済している場合

一見、売却はスムーズに見えますが、実は「財産分与」の割合で揉めるケースが多いのが熟年層の特徴です。
「夫が働いて返した」「いや、妻の支えがあったからだ」といった感情的な対立が起きやすく、不動産のままでは公平に分けることができません。
この場合、「現金化して1円単位まで分ける(換価分割)」のが、最も後腐れのない解決策となる傾向があります。

② ローンが残っている場合(ペアローン等)

退職金で完済できるのか、あるいは売却益で完済できるのかの精査が不可欠です。定年退職が近い、あるいはすでに退職している場合、残された収入(年金等)でローンを払い続けるのは極めてリスクが高いと言わざるを得ません。

特に注意すべきは「ペアローン」や「連帯保証」です。離婚しても銀行との契約は消えません。どちらかが支払いを滞らせれば、もう一方に一括返済の請求が来るという恐ろしいリスクが一生付きまといます。

参考:住宅ローンの連帯保証人から外れることはできる?4つの方法で解説

「どちらかが住み続ける」選択に潜む4つの大きな罠

「住み慣れた家を離れたくない」という気持ちから、一方が住み続け、もう一方が家を出る選択をする夫婦も多いですが、実務上は以下のリスクを慎重に評価すべきです。

維持費と税金の重圧

現役時代のような収入がなくなる老後において、広い一軒家の修繕費、固定資産税、管理費は、家計に重くのしかかります。

将来の「施設入居資金」の不足

資産の大部分が「家」という不動産に固定されてしまうと、いざ介護が必要になり施設に入ろうとした際、手元に現金がないという事態に陥ります。「家はあるのに金がない」という、いわゆる「キャッシュプア」の状態です。

名義とローンの「ねじれ」

「夫の名義でローンを払い続け、妻が住む」という形は、原則として銀行のローン契約違反になる恐れがあります。
住宅ローンは「所有者本人が住むこと」が融資の条件だからです。もし銀行に発覚した場合、残債の一括返済を求められる可能性もゼロではありません。

相続時のトラブル

離婚後、前配偶者が住む家の名義をそのままにしていると、将来あなたに万が一のことがあった際、前配偶者との間の子や再婚相手との間で、複雑な相続争いが発生する火種となります。

老後資金を最大化させる「換価分割」のメリットと税制優遇

熟年離婚において、家を売却して現金で分ける「換価分割」が推奨される理由は、その「透明性」だけではありません。税制面でも大きなメリットを享受できる可能性があるからです。

① 3,000万円特別控除のダブル活用

マイホームを売却した際、利益(譲渡所得)から最大3,000万円までを差し引ける特例があります。もし夫婦共有名義であれば、夫婦それぞれが3,000万円ずつ、合計最大6,000万円まで非課税になる可能性があります。
これは、老後資金を減らさずに現金化できる極めて強力な武器です。

② 譲渡損失の損益通算

逆に、購入時より安く売れてしまい「損」が出た場合でも、その赤字をその年の給与所得や年金所得から差し引ける特例があります。これにより、翌年の所得税や住民税を大幅に抑えることが期待できます。

③ 生活のダウンサイジング

大きな家を売却し、管理の楽なコンパクトなマンションや賃貸へ住み替えることで、月々のランニングコストを抑え、浮いたお金を趣味や旅行などの「自分への投資」に回すことができます。

参考:換価分割を4つのポイントで解説【不動産売却でスムーズに相続】

熟年離婚を機に「家を売る」際の具体的3ステップ

感情が先走りがちな時期ですが、冷静に以下の手順を踏むことが、人生の再出発を成功させるコツです。

正確な「今の資産価値」を把握する

「いくらで売れるか」という現実的な数字を手にしてください。不動産鑑定や査定なしに財産分与の話し合いを進めるのは、暗闇で地図を持たずに歩くようなものです。

「公正証書」を作成し、売却と連動させる

口約束は禁物です。「家が売れたら半分渡す」という約束は、必ず「離婚給付契約公正証書」として残してください。

決済時に不動産会社に指示し、売却代金を夫婦それぞれの口座へ直接振り込ませる実務を行うことで、着服や支払い遅延といったトラブルを物理的に回避できます。

「居住用財産」としての期限を意識する

前述した3,000万円特別控除などの特例は、「住まなくなってから3年目の年末まで」という期限があります。別居して放置しすぎると、せっかくの節税特例が使えなくなるため、早めの決断が重要です。

HOME4Uで「人生の再出発」を支えるパートナーを探すべき理由

熟年離婚に伴う売却は、単なる不動産取引ではありません。売主様の将来の生活設計まで踏み込んだアドバイスができる、質の高い担当者が必要です。

なぜ一括査定サイト「HOME4U」が選ばれるのか、そこには明確な理由があります。

① 複雑な事案に慣れた「ベテラン担当者」の存在

HOME4Uに登録されている企業は、厳しい審査を通過した大手や地域の実力店です。熟年離婚のような、プライバシーへの配慮が必要で、かつ法務・税務が絡むデリケートな事案を数多く扱ってきた経験豊富なプロに出会いやすい環境が整っています。

② 「高値売却」と「円満解決」の両立

一社だけの査定では、その価格が妥当か判断できません。複数社の提案を比較することで、「最高値」を目指しつつも、離婚手続きを停滞させない「現実的な販売スピード」を両立させた計画を立てることができます。

③ 代理人や士業とのスムーズな連携

「相手と直接話をしたくない」という場合、弁護士を介したり、不動産会社を窓口にして進める必要があります。HOME4Uの提携会社は、こうした複雑なコミュニケーション管理に慣れており、売主様の精神的な負担を最小限に抑えてくれます。

まとめ:住まいの整理は、新しい人生への「投資」

熟年離婚は、決して「終わり」ではありません。人生100年時代、残り数十年を自分らしく、安心して歩むための「リセット」です。

その第一歩として、長年積み重なった「住まい」という大きな資産を整理し、身軽になることは、あなた自身の自由と安全を守るための賢明な投資と言えます。

「いくら手元に残るのか」「これからの生活費はどうなるのか」。

この問いに答えが出るだけで、漠然とした不安は具体的な「希望」へと変わります。
まずはHOME4Uを活用して、あなたの新しい人生の軍資金となる「家の価値」を、プロの視点から確かめてみてください。

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