【不動産売却の価格交渉で損をしない極意】指値への最強防衛術

相談

不動産売却の最終局面、ようやく現れた買主から届く一通の「購入申込書(買付証明書)」。そこに、あなたの希望価格を下回る金額が書かれていたら……。

「200万円も値引きしてほしいと言われた。断ったらこのチャンスを逃すかも?」
「でも、こんなに安く売って後悔しないだろうか?」

この「価格交渉(指値)」こそ、売主様が最も精神をすり減らし、そして数百万単位の損得が数時間の判断で決まってしまう、まさに正念場です。

多くの売主様は、不動産会社の担当者に言われるがまま「これくらいなら……」と妥協してしまいますが、宅建士として断言します。
価格交渉には「勝てるロジック」と「守りのセオリー」が存在します。

今回は、値下げのタイミングを待つのではなく、目の前の交渉で1円でも高く売り切るための「指値撃退術」を徹底的に解説します。


記事の信頼性
監修者
上野 健太
毎日リビング株式会社 代表取締役
宅地建物取引士
上野 健太
売主様の利益を第一に
不動産業界での豊富な実務経験に基づき、徹底して売主様の立場に立った客観的でフェアな情報を発信しています。
NHK・経済誌 取材実績多数
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そもそもなぜ買主は「値引き」を要求してくるのか?

敵を知り己を知れば百戦危うからず。まずは買主が値引きを要求してくる「本当の理由」を分析しましょう。
理由は大きく分けて3つあります。

「予算」の物理的な限界

買主の住宅ローン借入限度額や、自己資金の都合で、どうしてもその金額でないと買えないケースです。

これは「無理なものは無理」という交渉ですが、裏を返せば「その金額なら確実に買う」という強い意志の表れでもあります。

 「リフォーム費用」の捻出

「お風呂が古いから」「クロスを張り替えたいから」という理由で、その工事費分を差し引いてほしいという要求です。

これは非常に論理的な交渉に見えますが、実は「中古物件は現況渡しが原則」という不動産取引の基本を逆手に取った揺さぶりであることも多いのです。

「端数切り」という心理的儀式

「3,010万円を3,000万円に」「2,550万円を2,500万円に」。特に根拠はなく、「キリの良い数字にしたい」「少しでも得をした実感がほしい」という日本特有の交渉文化です。

値引き交渉を受けた際の「3つの基本判断基準」

交渉が届いたとき、感情的に「高い・安い」を判断するのは禁物です。宅建士である私は、いつも以下の3つのモノサシで判断するようアドバイスしています。

基準①売り出しからの「期間」と「反響数」

売り出して2週間以内: 満額で売れる可能性が極めて高いため、大幅な値引きは原則拒否です。

3ヶ月以上経過: 反響が落ちているなら、多少の譲歩は検討の余地があります。

基準②買主の「本気度」と「属性」

住宅ローンの事前審査が通っているか?
契約希望日はいつか?

ローンの通っていない人からの大幅な指値は、単なる「冷やかし」に近いため、真剣に取り合う必要はありません。

基準③周辺の「ライバル物件」の動向

あなたの物件のすぐ近くに、似た条件でより安い物件が出てしまった場合。これは厳しい現実ですが、市場価格が下がったと判断し、交渉に乗る勇気も必要になります。

【実践】1円でも高く売るための「カウンター(差し返し)」技術

相手の言いなりになるのが「妥協」、お互いの落とし所を探るのが「交渉」です。

指値が届いたら、以下の「差し返し」を検討してください。

① 「半値戻し」のテクニック

例えば、100万円の値引きを要求された場合、「100万円は厳しいですが、50万円までなら歩み寄れます」と、「相手の要求の半分」だけを提示する方法です。これにより、「売主も譲歩した」という事実を作りつつ、実利を守ります。

② 「条件変更」を交換条件にする

「価格を下げる代わりに、◯◯はそちらで負担してください」という条件闘争です。

契約不適合責任(瑕疵担保責任)の免除: 「価格を50万円下げる代わりに、引き渡し後の故障などの責任は一切負わない」という契約にする。

引き渡し時期の調整: 「価格を譲歩する代わりに、こちらの住み替え時期に合わせて引き渡しを1ヶ月待ってほしい」など。

③ 「端数だけ」を快く譲る

100万円単位の値引きは拒否しつつ、「10万円単位の端数(例:2,980万円の80万円分)だけなら引きます」と伝えます。買主は「値引きに成功した」という満足感を得られ、契約が成立しやすくなります。

不動産屋の「早く決めましょう」に騙されないために

ここが最も重要なポイントです。
媒介契約を結んでいる不動産会社の担当者は、早く成約させて「仲介手数料」を確定させたいという心理が働きます。
そのため、「この機会を逃すと次はありませんよ」と、売主に値下げを強く迫ってくることがあります。

優秀な担当者ならどう動くか?

本当のプロは、買主側のエージェントに対し、「この物件は他にも検討している方がいます」「売主様は非常に大切に住まわれてきたので、これ以上の値下げは考えていません」と、売主の防波堤になって戦ってくれます。

もし、担当者が買主の味方ばかりしていると感じたら、こう聞いてみてください。
「この指値を断った場合、次の内覧予約は何件入っていますか?具体的な集客プランはありますか?」

これに答えられない担当者の言いなりになって値下げするのは、ドブにお金を捨てるのと同じです。

価格交渉で勝つための「事前準備」

交渉が始まってから慌てても遅すぎます。売り出しの時点で「守りの布陣」を敷いておく必要があります。

「値引き代」を最初から乗せておく

3,000万円で売りたいなら、3,180万円で売り出し、100万円程度の交渉幅を持たせておくのが定石です。

物件の「唯一無二の価値」を整理しておく

「このマンションでこの間取りはここだけ」「日当たりの良さは他より圧倒的」という強みを再認識しておけば、強気で交渉できます。

「エリアの相場」を完璧に把握しておく

自分の家の適正価格を知らなければ、届いた指値が高いのか低いのか判断できません。

まとめ:交渉のテーブルに載る前に、最強の布陣を

価格交渉は、いわば「情報戦」です。
買主がどれだけその家を欲しがっているか、今の市場であなたの家がどれだけ希少か。その情報を握っている方が勝ちます。

そのためには、「ただ待つだけの不動産屋」ではなく、「売主のために戦えるプロ」をパートナーに選ばなければなりません。

大手不動産会社のネームバリューだけで決めていませんか?あなたの利益を最大化するために、戦略的に交渉を進めてくれる会社を、まずは「HOME4U」で見極めることから始めてください。

1回の交渉で失う100万円は、あなたの数年分の貯蓄に相当するかもしれません。その重みを知るパートナーと共に、最高の成約を勝ち取りましょう。

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