インスペクションで不動産早期売却も!確認したいメリット・デメリット

物件調査

「不動産売却でインスペクションは必要?」
「そもそもインスペクションってなに?」

 

こんな疑問にお答えします。

不動産を売却する際、購入者に対してインスペクション実施の有無についての説明が必要です。

「インスペクション」は一般的には多く知られていない言葉ですが、不動産の売買においてはかなり浸透しており、このインスペクションによって早く売れた、査定価格より高くなったという例も多くあります。

それでは、一体、インスペクションとはどのようなものを指すのでしょうか。また、インスペクションを行うことによって査定価格に影響が出るのはなぜなのでしょうか。

今回は、インスペクションの概要を説明し、メリット・デメリット、実施時の注意点について詳しく解説していきます。

記事の信頼性
監修者:毎日リビング株式会社 代表取締役・宅地建物取引士 上野 健太
不動産業者としての実務経験を活かし、売主の立場で記事を監修しています。
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インスペクションとは何?

インスペクションを和訳すると「調査や検査」を指します。ぱっと見ただけではわからない中古住宅の状態について、専門家が一定の箇所を検査して故障や不良個所を報告し、修理方法や金額などを提案してくれます。
もちろん、何の資格もない人がただ目視で調査してもインスペクションとは認められません。

専門家が行う中古住宅の「調査や検査」のことをホームインスペクション(建物状況調査)といいます

インスペクションの実施は絶対に行わないと売ることができない?

2018年4月から宅建業法の改正により、不動産業者から売主や買主に対し、ホームインスペクション実施の有無について説明することを義務づけられました。

しかし、現段階では、中古住宅を売買する際に必ずホームインスペクションを実施しないといけないわけではありません。

あくまでも、ホームインスペクションを行ったかどうかや、紹介やあっせんができるかどうかなどの説明を義務化することにとどめています。

なぜホームインスペクションの説明が義務化されたのか?

なぜ、宅建業法の改正によってホームインスペクションの説明が義務づけられたのでしょうか。
これは、日本の中古住宅の流通が他の欧米諸国と比較すると極端に少ないことが原因のひとつとして挙げられます。

日本における中古住宅の流通量は、全体の流通量の13%程度しかありません。米国などは中古住宅の流通量は全体の流通量の90%超と、日本とは大きな開きがあります。

日本の中古住宅の流通促進を目的とすることが普及に大きく影響しています。

なぜ流通促進につながるかについてはメリットの面で紹介します。

ホームインスペクションを行うのは買主?売主?

では、ホームインスペクションは売却後に買主が行うのでしょうか?それとも売却前に売主が行うのでしょうか?

実態として、売主が売却前にホームインスペクションを行うことが一般的です。

およそ4人に1人程度の割合で売主がホームインスペクションを実施していますが、買主となると10人に1人程度しかホームインスペクションを行っていません。

売主の方がホームインスペクションを行うことに対してメリットが多いと感じることが多いためと考えられます。

ホームインスペクションの実施によるメリット・デメリット

ここからはホームインスペクションを行うことによるメリット・デメリットを挙げてみましょう。

ホームインスペクションのメリット

一番大きなメリットは、売主が安心や安全を担保することができるという点です。

中古住宅を購入しようと考えるときに、買主は購入後の修繕リスクを考えるものです。その修繕リスクに関する不安を取り除いてあげることで、売主は物件を売りやすくなるといったメリットを受けることができます。

また、ホームインスペクションを行い安心や安全を担保することによって、相場や査定金額よりも高い価格で売却できる可能性が高い点も大きなメリットです。

実際にホームインスペクションを行ったという売主の約半数が査定価格より高く売れたといったアンケート集計も出ています。

査定価格よりも高く売る手段の一つとしてホームインスペクションを利用している売主さんもいますので、高く売るための効果的な手法ともいえます。

もう一つメリットとして挙げられるのは、中古住宅流通促進につながる点です。長い年数が経過した建物を査定する際、建物の価値はないものとして土地価格だけで査定されているのが現状です。

しかし、ホームインスペクションを実施した物件で、問題がないと評価されると建物の価値が十分にあることを証明することにも繋がります。

つまり、建物の価値を再認識することで、買主は購入しやすくなり、売主は高く売ることができるので中古住宅が流通しやすくなります。

また、銀行は住宅ローンの担保価値を高く設定しやすくなるので、ローンの審査が通りやすくなり売買の流通が活発になるという側面もあるのです。
銀行によってはインスペクションを実施した物件の購入者には金利を優遇してくれる場合があります。

このように、ホームインスペクションの実施にはとても大きなメリットがあることがわかります。

ホームインスペクションのデメリット

 次に、ホームインスペクションを行うことによるデメリットについて考えてみましょう。一番大きなデメリットとして考えられるのは、費用面です。

ホームインスペクションは専門家が調査を行わなければ意味がないため、ある程度の費用がかかってしまうのです。

金額については、ホームインスペクションを行う地域や内容によって異なりますが10万円前後は考えておきましょう。場合によっては15万円程度の費用がかかることもあります。

また、ホームインスペクションの費用を買主が負担することはまれで、一般的に売主が負担します。理由としては、買主に安心感を与えて高く売却できるという売主側のメリットがあるからです。

インスペクションで早期売却を実現しよう:まとめ

宅建業法改正によって義務化されたホームインスペクションについて、まだまだ浸透しているとは言いにくく、ホームインスペクションを行わない取引も多く行われているのが現状です。

しかし、今後ホームインスペクションは、中古市場の流通において起爆剤となる可能性を秘めています
たしかに実施費用がかかるというデメリットはありますが、もし不良個所が見つからなければ高い売却価格で設定することも可能です。

また、実施することにより買主の不安が大きく取り除かれますので、売主にとってホームインスペクションの費用対効果はとても高いといえます。

現在の法律では、インスペクションを行ったかどうかの説明義務程度にとどまっていますが、今後はホームインスペクションの実施を義務化する可能性もあるといえます。

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