【手残りいくら?】不動産売却時のシミュレーションを徹底解説

不動産売却シミュレーション

「不動産を売却したときの手残りはいくらになる?」
「不動産を少しでも高く売却したい」

 

こんな要望にお応えします。

不動産を売却する際、少しでも高く売りたいと思うのは当然のことです。
そのためには、不動産の売却にかかる必要経費・税金等の支出や、不動産の売却で得られる金額(手残り額)をあらかじめ理解し、シミュレーションを行う必要があります。
正確なキャッシュフローを把握することで、適切な対策をとることができます。

そこで今回は、不動産を売却する際のシミュレーションの仕方やポイントを解説します。
あわせて、不動産の売却後に手元に残るお金を増やす方法も解説します。不動産の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

記事の信頼性
監修者:毎日リビング株式会社 代表取締役・宅地建物取引士 上野 健太
不動産業者としての実務経験を活かし、売主の立場で記事を監修しています。
このサイトから多数の査定依頼を受けています。(NHK・経済誌の取材実績も)

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不動産の売却にかかる費用を把握する

仲介手数料

まず、不動産を売却する際に必要な費用を計算し、どのくらいの支出があるのかをシミュレーションします。多くの場合、下記の4つの費用がかかります。

  • 仲介手数料
  • 住宅ローンの残債の支払い
  • 抵当権抹消手続きにかかる費用
  • その他の諸費用

それぞれの費用の特徴について、ひとつずつチェックしておきましょう。

不動産仲介会社に支払う仲介手数料

不動産仲介会社に支払う仲介手数料は、不動産の売却にかかる費用の大半を占めます。宅地建物取引業法では、下記のように上限額が定められています。

売却価格仲介手数料(上限)
200万円以下売却価格の5%+消費税
200万円を超え400万円以下18万円+消費税
400万円を超える金額売却価格の3%+60,000円+消費税

※2018年1月から法改正され取り消し線部分がなくなりました。尚、買主の仲介手数料は変更ありません。

たとえば、不動産を2,000万円で売却した場合、72万6,000円(税込)の仲介手数料が上限額です。
あくまでも上限額が決められているだけであり、実際には上限を下回る仲介手数料を支払うケースもあります。売却にかかる費用を減らしたい場合は、不動産仲介会社に減額交渉を行うのも一つの手段です。

ほとんどの不動産仲介会社は、「仲介手数料」で会社経営が成り立っています。なので、極端な減額交渉は気分のいいものではありません。
お互いスムーズな取引ができるよう、値引き交渉は丁重な姿勢で臨みましょう。最悪の場合は取引を断られる場合もあるので注意が必要です。

参考:不動産売却で仲介手数料っていくらかかるの?失敗しないための基礎知識

抵当権の抹消手続きにかかる費用

住宅ローンを組むとき、借入先の金融機関が不動産に抵当権を設定するのが一般的です。

不動産に抵当権がついていると、ローンの支払いが滞った際に金融機関が融資金額を回収するため、物件が差し押さえられる可能性があります。
そのため、法務局に申請し、抵当権の抹消登記を行う必要があります。

自分で書類を準備し手続きもできますが、決済時に所有権移転と抵当権抹消登記を同時に行うため、手数料がかかっても司法書士に依頼する方がよいでしょう

抵当権抹消登記にかかる主な費用は以下4つです。

  1. 登録免許税
  2. 司法書士報酬
  3. 事前調査費用
  4. 事後謄本の取得費用

費用の合計は地域にもよりますが15,000~20,000円が相場です。

住宅ローン残債の支払い

住宅ローンの残債がある場合は、完済しておく必要があります。抵当権の抹消手続きを行う際、住宅ローンの完済が条件となるためです。

一般的に不動産の売却で得たお金をローンの返済にあてます。それでもローンの残債が残ってしまう場合は、自己資金での返済を行うか、あるいは、別の住宅ローンへの借り換えや、新規ローンへの残債の上乗せを行う必要があります。

参考:住宅ローンが残っていても不動産は売却できる?確認すべき3つのポイント

その他の諸費用も忘れずにチェック

不動産の売却にかかるその他の諸費用としては、下記の4点があります。

  • 建物の修繕・リフォームを行う場合の費用
  • 測量図を作成する必要がある場合の測量費用
  • 古家や空き家を解体する必要がある場合の費用
  • 物件の売却後、新居へ引っ越す必要がある場合の費用

リフォームを行う予定がなかったり、測量図を作成する必要がなかったりする場合は、こうした費用はかかりません。
すべての人に発生する費用ではありませんが、支出の必要がある場合は忘れずにチェックしておきましょう。

不動産の売却にかかる税金を把握する

収入印紙

不動産を売却するときの支出は、仲介手数料や住宅ローンの残債だけではありません。不動産の売却にはさまざまな税金がかかるため、シミュレーションの際に計算する必要があります。

大きく分けて、税金には2種類あります。不動産の売買契約の際にかかる税金と、不動産を売却した後にかかる税金です。

不動産の売買契約の際にかかる3種類の税金

不動産の売買契約の際にかかる税金には、下記の3種類があります。

  • 登録免許税
  • 印紙税
  • 仲介手数料などの消費税

登録免許税とは、抵当権の抹消手続きを行う際にかかる税金のことです。
不動産1件に対し、1,000円の登録免許税が必要です。土地や建物は個別にカウントされる点に注意が必要です。
たとえば、土地・建物あわせて2件の抵当権を抹消する場合は、2件×1,000円=合計2,000円の登録免許税がかかります。

印紙税とは、不動産の売買契約書を作成する際に貼り付ける収入印紙の代金のことです。売買契約書は買主用と売主用の合計2部を作成するため、収入印紙も2セット必要です。

ただし、収入印紙代は買主と売主で折半するのが一般的です。印紙税については、2024年3月31日まで軽減税率が適用されています。

売却価格印紙税
100万円を超え500万円以下2,000円
500万円を超え1,000万円以下1万円
1,000万円を超え5,000万円以下2万円
5,000万円を超え1億円以下6万円
1億円を超え5億円以下10万円

仲介手数料などの消費税とは、文字通り不動産仲介会社に支払う仲介手数料にかかる消費税です。
たとえば、不動産を2,000万円で売却した場合、消費税が10%とすると、消費税の部分は6万6,000円です。

仲介手数料と連動して消費税も増大するため、不動産仲介会社に減額交渉を行うことで消費税の部分も減らせます。

他に抵当権抹消登記・測量・解体を依頼した場合も報酬に対して消費税がかかります。

不動産を売却した後にかかる税金

不動産取引を行うと売却益(売却損)が発生します。不動産の売却で利益を得た場合、翌年の2月16日から3月15日の間に確定申告を行い、住民税・所得税・復興特別所得税などの譲渡所得税を支払う必要があります。
譲渡所得税の計算式は下記の通りです。売却価格から必要経費などを差し引ける点が重要です。

譲渡所得税の計算式:売却価格-(取得費+経費)-特別控除額

ここでいう必要経費とは、不動産の売却にかかった仲介手数料、印紙税、登録免許税などを意味します。
きちんと経費を計上することで、住民税や所得税の課税所得金額を減らせます。

また、マイホームを売却する場合は「特別控除の特例」を利用できます。不動産の売却益に対し、最大3,000万円まで特別控除を受けられるため、居住用財産であれば譲渡所得税はほとんど発生しません。

参考:5分でわかる!3,000万円特別控除とは?【マイホーム売却編】

不動産の売却相場を調べるのがシミュレーションの要

不動産の売却相場

不動産を売却する際の経費や税金など、シミュレーションの支出部分を解説しました。

ここでは、不動産の売却相場を調べ、シミュレーションの収入部分を予測する方法を解説します。
不動産の査定依頼を出す際は、1社にしぼるのではなく、複数社に出すことで、相場をつかむことができます。査定依頼に時間をかけられない場合は、一括査定サイトの利用がおすすめです。

複数社に査定依頼を出すことで売却相場がわかる

不動産査定を依頼する際は、1社に的をしぼらず、複数社に依頼するのが基本です。不動産の査定額は不動産仲介会社によって、多少のばらつきがあります。

複数の査定結果を比べることで、不動産の売却価格の中央値を算出でき、正確に売却相場を予測できます。
一社だけに査定依頼をすれば、査定が甘くなってしまい、査定額が実際の相場よりも安すぎたり高すぎたりする可能性があります。

高額な査定結果が出たとしても、市場価値とかけ離れていれば買い手がつかないため、複数の査定結果を比較しましょう。

不動産一括査定サイトを利用すれば売却相場を調べやすい

とはいえ、不動産の売却にあまり時間をかけられない方もいるでしょう。また、複数の不動産仲介会社とコミュニケーションをとるのを面倒に感じる方も少なくありません。

その場合、不動産の一括査定サイトを利用すれば、インターネット上で必要な情報を入力するだけで、効率的に複数社の査定結果を入手できます。不動産の売却相場を調べる際は、不動産一括査定サイトを利用してみましょう。

高く・早く不動産を売却できる一括査定サイトは?
不動産の売却をお考えでしたら、
一括査定サイト「不動産売却 HOME4U」をおすすめします。

不動産会社選びで、家は数百万円「売値」が変わります
査定価格は不動産会社によって違うので、高く・早く売るなら、複数の不動産会社の査定価格を比較することが大切です。

最後に手元に残る金額を計算してみる

不動産の売却にかかる経費や税金といった支出、不動産の売却で得られる収入を計算したら、最後に手元に残る金額をシミュレーションしましょう。キャッシュフローを計算したい場合、下記の計算式で求めることができます。

手元に残るお金:売却価格-必要経費-税金

具体的な数字を使い、シミュレーションの例を挙げます。
まず、マイホームの売却価格が2,000万円であり、売却する際に必要経費が70万円かかったとします。この場合、居住用財産であれば3,000万円までの特別控除を利用できるため、住民税や所得税などの譲渡所得税は一切かかりません。

そのため、計算式は「売却価格2,000万円-経費70万円-税金0円」となり、手元に残るお金は1,930万円だとわかります。

手元に残る金額を増やすには、できる限り不動産を高く売り、同時に必要経費や税金を圧縮することが大切です。

不動産売却はシミュレーション、優良な不動産会社の選別が大事:まとめ

今回は、不動産を売却する際にシミュレーションする方法を解説しました。不動産売却のキャッシュフローは、不動産の売却価格から、必要経費や税金を差し引くことで求められます。

手元に残るお金を増やすためには、不動産の売却価格をなるべく高くし、必要経費や税金を圧縮することが大切です。
不動産を高く売るには、査定依頼を複数社に出して、不動産の市場価値をふまえつつ、有利な条件を提示した不動産仲介会社を選びましょう。

良い不動産業者に任せれば、迅速かつ効率的に売却することができます

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